楽記

笙 うた 奏者 大塚惇平のブログです。

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「大地窯展」−若者たちと大地窯の出会いによる作品展−

今度の日曜、陶芸家ヴェロニカ・シュトラッサーさんの個展にて、西井夕紀子さんとライブ演奏をします!是非みなさんおいでください。ヴェロニカさんは、いまという時代に、とても大切なことをされている作家だと思います。ヴェロニカさんのうつわをぜひいろ…

雅楽の「コトバ」*3

前回、雅楽にハーモニーの概念がないこと、その「コトバ」的な側面…について僕なりの感性で書いてみました。 さて、また角田博士のお話に戻りますが、角田博士によれば、日本音楽は「言葉」であって、言葉に合わせて楽器が発達してきていると言います。こち…

トンバクと笙 投げ銭LIVE

Torus vil.などで何回かご一緒させていただいている、ペルシャの打楽器奏者の蔡怜雄君との、即興を中心とした演奏会です。何度かご一緒させていただいているのですが、さしでやらせていただくのは初めてです。 ぜったい、おもしろくなるという根拠のない自信…

小さな声 大きな声

龍くんの車で御殿場へ向かう、その車内から 富士山、夕焼け *** 先日、友人たちとささやかに行われている読書会で、「老子」を読みました。そのことと、先日和琴について書いたこととで、少し思い出すことがありました。 小さい微細な音に耳を澄ますこと…

雅楽の「コトバ」*2

前回の続き。角田博士の、「日本人は自然音や、日本に元からあった伝統的な音楽を言語的に処理する」という説から、私が腑に落ちるなあ、と思うことについて、書いてみたいと思います。 私は、雅楽の古典を演奏するときの感覚と、五線譜で書かれた、「西洋的…

中秋の名月 雅楽 投げ銭LIVE

最近、字ばっかりの投稿でしたが、演奏のお知らせをば。篳篥と笙の投げ銭LIVEのお知らせです。こういう形で篳篥や笙の音色を聞ける機会、あまりないと思いますので、ご飯食べがてらぜひ遊びに来てください。中秋の名月、貴族たちは船遊びとかしていたみたい…

雅楽の「コトバ」*1

前に、和琴について*2で「コト」という言葉について、「コト=言=事=琴」と考えられるような相関関係が面白いなあと書いてみたのですが、それに関連して、最近またちょっと面白いなと思ったことがあるので、書いてみます。 <a href="http://ohtsukajumpei.hatenablog.com/entry/2015/09/03/100010" data-mce-href="http://ohtsukajumpei.hatenablog.com/entry/2015/09/03/100010">和琴について*2 「コト」の</a>…

子どもたちのこと。

先日、テレビで9月1日の始業式を前に子どもたちの自殺が増えるというニュースを見ました。 わりと、自分の中で子どもたちのために、あるいは子どもたちと共に何かしたいという思いがすごくあって、いまも思っています。 一応わたくしは笙の奏者ということ…

「とこにわ」のこと

今日は、静岡某所の滝にて笙の録音をしてきました。 滝のホワイトノイズの中から笙の音が立ち上がるようにしたく、いろいろ試みました。うまくいっていることを祈り。 さて、以前、笙の野外録音CD「とこにわ」を、仮のかたちながら作成したのですが、そのコ…

和琴について*3 トンコリのこと

和琴シリーズの最終回です。 前回までで、和琴の前身である「コト」は、かつて弥生時代の共同体の中で、シャーマンが祭祀の中で使っていたものではないか、ということを書きました。そういったことが、今も和琴という楽器の奏法、性質に関係しているのではな…

和琴について*2 「コト」のこと

前回からの続きです。 そもそも、和琴、わごん、というのは、音読みで、こういった楽器のことは、琴「コト」と言いますよね?そもそも、「コト」という言葉は、弦楽器全体をさす和語で、後に琴や箏という字が当てられるようになったという経緯があります。だ…

和琴について*1 登呂遺跡のこと

先日の古代歌謡の会を終えて、改めて和琴のことが気になってきたので、なんとなく、今自分がこの和琴に対して感じているイメージを書いてみます。 和琴は、御神楽などの宮中祭祀で用いられる神楽笛とともに日本古来の楽器であるとされています。倭琴、日本琴…

古代歌謡と唐楽の夕べ、無事終了しました。

さる8月30日、無事MOMINOKI HOUSEでの「古代歌謡と唐楽の夕べ」演奏会、お陰様で盛況のうちに終えることができました!自然食レストランで古代歌謡という雅楽の中でもあまり知られていないジャンルをするという、、なかなかない試みでした。 朗詠をみなさ…