楽記

笙 うた 奏者 大塚惇平のブログです。

植物が芽吹くように。

永田カビの「一人交換日記」が再開している。僕は永田カビさんのファンなのですが、

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こういう切実で、大切な(おこがましいけれども「愛おしい」と思える)人間一人一人の営みがある中で、「個」の力ではどうしようもなく大きな社会レベル、国家レベルでのシステムがあり、動きがあり、情勢がある。そして今の地球の自然環境を含めた状態がある。

ああ、こんなにも人間が多様でそれぞれであって、今のこの状況。地球はこれからどうなってしまうのだろう、という思いがありつつも、人間は全体では深い底流でつながっていて、「わたし」という個の切実さを生きることが人間の全体につながっている、というふうに感じるし、そうであってほしいと思う。

植物が芽吹き、陰から陽へまっすぐに伸びていこうとするように、人間にも「より良くなる」という根本的な生命の意志のようなものがあると思う。いつか人間は滅びるし、今生きている人間の愛おしさのようなものがあったのであれば、それでいい、という見方もあるかもしれないけれども、そこにとどまらず、前を見据えること自体の運動性のみが、より良きものを生むのではないか、と思う。ある意味では、それはとてもシビアなことなのかもしれないけれども、人間は意志することができる動物だと思う。

最近思うようになったのだけど、人間は圧倒的に「違う」けれど、それと同じか、それ以上に「似ている」。あるいは、「似ているもの」の中にある「差異」をどうしようもなく決定的な違いとして感じたりする。他の文化圏から見たら同じようなものでも。こう言ったら身もふたもないが、所詮程度の差なのではとも思う。「人間みんな一緒」では決してないが、「違う」けれど「同じ」がある。問題は、どちらも知った上で、どちらに意識を向けるか。だと思う。偉そうなこと書きましたが、己の未熟さを痛感しつつ。

シリアスになりすぎず、かと言ってポイントは押さえて、楽しみながら。所詮浮世のこと。さてさて。楽しみなことがいくつかあります。今年を終える頃には自分はどういう心境に立っているのかな〜。