5/3 伝統雅楽体験会・笙の音色を楽しもう〔よみうりカルチャー荻窪〕
アートマネジメント人材育成のためのワークショップ100 〜地域リソース発掘・連環・創造のために〜
こんなこともやってますよ、というご報告として。静岡大学がやっている昨年度の「アートマネジメント人材育成のためのワークショップ100 〜地域リソース発掘・連環・創造のために〜」の報告書をいただきました。
分不相応にも偉い先生方に混ぜていただき中勘助文学記念館でお話・演奏をしたり、
書家の大杉弘子先生、雅楽演奏家・笛奏者の中村香奈子先生とご一緒にパフォーマンスしたりしました。
報告書を見ると、ふうん、我が郷里の静岡大学ではこういうことが行われているのか、という感慨が。アサダワタルさんとかも講義で来てたんだなとか。
静岡の文化を巡ることについては色々思うところありますが、今はどうしても雅楽、音楽にこだわるなら東京。けれど、最近齋藤徹さんのワークショップに関わるようになって、改めて自分は「音楽」も「雅楽」もやりたいけれど、「生きるということ」がしたいんだなあと改めて思います。「生きること」にもっと広く視野を持つことにちょっと楽しみを感じてます。アート関係はその知見を提供してくれる部分はとてもあるのでしょう。
その上で、あえて「音」「音楽」の深みを知りたいという気持ちも出てきます。
4/12 Torus Vil. Spring
来月、春の演奏会です!
佐藤公哉くんが主催するTorus Vil.の演奏会です。イランの打楽器奏者の蔡怜雄くん、佐藤公哉くんとのデュオ「三日満月」他様々に活躍している権藤真由さんとご一緒します。
自分の演奏活動の原点とも言えるメンバーだとしみじみ思います。初めて笙でパフォーマンスをしたのは公哉くんと真由ちゃんでしたし、再度活動をしようと志した頃に一緒に長野に行ったメンバーもこのメンツでした。
曲目は、藤枝守さん作曲の「植物文様」シリーズから、笙とヴァイオリンの楽曲を、そしてradioheadのmotion picture soundtrackを…!公哉くんによるインドの鍵盤楽器、ハルモニウムによるアレンジ曲がかなり光る感じになっています。かなり面白いと思います。まさかradioheadの曲を笙でやることになるとは…!
Torus Vil.の地球の音楽文化を横断する活動、ますますこれから面白くなっていくのではと思います。謎のPVも近々に公開されることでしょう笑。みなさまのご来場をお待ちしております。
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雅楽、クラシック、ペルシャ音楽、ポップス、現代音楽ー。
様々な背景を持つ音楽家たちが、その根源を掘り下げながら新しい音の風景を描く。のびやかな春の音楽会。
2017/4/12(wed)
open 19:00 / start 19:30
出演:
佐藤公哉(ヴォーカル,ハルモニウム,ヴァイオリン)
権頭真由(ピアノ,アコーディオン)
大塚惇平(笙)
蔡怜雄(トンバク,ダフ,レク,サントゥール)
¥2700(1drink付き) *予約、当日とも
会場:絵空箱
〒162-0801 東京都新宿区山吹町361 誠志堂ビル1~2階
(有楽町線「江戸川橋」駅 徒歩2分/東西線「神楽坂」駅 徒歩9分)
http://esorabako.com/
ご予約・お問い合わせ:torusvil@gmail.com
【笙の稽古場・最新情報】
ちょっとお稽古場の情報をまとめます!
お稽古を通して、「笙」を中心にいろいろな人が集まるサロン的な場になればいいと思って活動しています。「笙」や「雅楽」へのポータル的な場所にもなればと。というわけで、こちらもちょくちょく定期お知らせや、様子をご報告していく予定です。笙をやってみたい方はぜひ参考にされてください。
1.大塚個人のお稽古場
基本月2回水曜夜19:00~ですが、講師の大塚、生徒さんの都合に合わせてフレキシブルに決めています。詳細は以下。今はアートとか身体表現的な雰囲気?になっております。とてもフランクな雰囲気です。
2.よみうりカルチャー荻窪
安定のよみうりカルチャーです。第2、4木曜日19:00~。経験者の生徒さんが多いです。もちろん初心者も大歓迎。ゴールデンウィークには親子向けの雅楽、笙のワークショップも検討中です。少し前に地元荻窪のタウン誌にも掲載いただきました。お稽古場の様子の写真もアップします。
雅楽 笙(しょう)を奏でる:よみうりカルチャー荻窪:よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)
3.産経学園カルチャーセンター新百合ヶ丘校
4月から新たに開講する講座です。第2、4水曜日10:30~。こちらは午前中の講座になります。
ひとまず以上になりますが、みなさまのご受講をおまちしております!
映画『蹄』予告編公開
笙の演奏について 雑感①
先日イランの打楽器奏者の蔡怜雄くんと映像を撮りまして、また、近々にミニアルバムのようなものをリリースできそうです。しばしお待ち下さいませ。
で、作曲について雑感。私は何回か「作曲」を試みてきたのですが、なかなかできない、というか、モチベーションがない。では、と出来の良い自分の即興演奏を完コピするか、とも思いましたが、これもやってみると、やはり即興演奏は、再現してもダメなんですよね。やはり、それは「その時と場」の音なんですよね。
僕は古典も、五線譜で記譜されている、どちらかといえばアカデミックなものも、大好きですし、バンバンやりたいのですが、そのことはまた書くとして、
やはり、最初に自分が受けた笙のイマージュのようなものを僕自身が「聴きたい」というのがあります。でも、それを現実の世界で「聴く」ためには、そのための「うつわ」がある程度欲しい。
ところで、雅楽もそうですが、アジア的なポリフォニーって、ある一つの「うた」を、それぞれ違う楽器がそれぞれ違うようにやっている、それをたまたま一緒にやっているだけですよ、という感じをすごく受けるのですが(笙、篳篥、龍笛の三管合奏とかまさにそうだと僕は感じますが)、
その「うた」の部分、根源的に音が音がになる前の、まだ目に見えない、耳に聞こえないある種の運動性をお互いに共有して、それをその都度その都度それぞれのやり方で音にする、という形で、ある種の「曲」にすることができないか、と思っています。
だから、その「曲」ないし「うた」は、笙一管で演奏してもいいし、他の楽器がいろいろ入ってきてもいい。「かたち」はどんなでもいい。けど、ある一つの「うた」を共有している、即興的な枠組みを一つの「かたち」として提示できないかなあ、と。
じゃあその「うた」を具体的にどういう風に共有しよう、というのはあって、これからいろいろやろうと思っていますが、キーを決める(あるいは特殊な音階をつくる)、図形譜を用いる、楽譜としての「詩」を書く、雅楽の曲目でよくあるように、そこ曲独特の「手」だけはきちんと決める、など。
そういう試みを、れおくんとこれから本格的にアルバムを作る中で試みられればなあ、と思っています。
長くなりますが、最後に私の覚書として。少し前に、上野の不忍池の弁天堂の縁日の法要に参列したのですが、その際にお坊さんと参列者の有志が般若心経などを唱えていました。
たまたまそこに集まった人がたまたまそれぞれにいちおう同じようなペースでお経を唱えているだけだし、もちろん「音程」はそれぞれ適当である。けれど、そこに「全体」が鳴っているという感覚がすごくある。個人個人が独立してただたまたまそこに集まって淡々と音を出している。一緒に唱えましょう、みたいなベタベタした感じもない。ただその場を共有しているという感覚だけがある。ああ、これがすごくアジア的なポリフォニーなのだなあ、と思いました。集しては散ずる、ただそれだけの中にすごく美しいものがあるなあ、と思ったのでした。俺はそういうのがいいな、と何か淡々と思った、というお話でした。
1/30ワテラスコモンホールでの動画をアップしました。
先日のワテラスコモンホールでの演奏会の動画をアップしました。
まずは冒頭の盤渉調を巡る即興から。
一番手前の中村香奈子さんが奏しているのは「排簫」という楽器で、東大寺の正倉院に宝物として収められていたものを近年復元楽器として新たに作ったものです。雅楽の伝統の中では演奏されませんが、東洋のパンフルートと呼べそうな、とても美しい音色の楽器です。雅楽において冬の調子であり、西洋音楽のシの音を中心にした音の巡りの「盤渉調(ばんしきちょう)」による即興演奏をしてみました。新春ということで、冬から春への時の巡りをイメージしております。
次に雅楽古典の「双調調子(そうじょうちょうし)〜舞立 春庭楽(まいだち しゅんていらく)」を。双調はソの音を中心とした春の調子で、その場を双調の雰囲気に整えるために奏されます。舞のある曲で、古来宮中において立太子の式、春の節会の際に舞われていました。四人舞で、花が閉じたり開いたりする様のような、優雅な手のある舞です。おそらく、わたくしが古典で一番好きな曲かもしれません。。双調の曲は、ほんとうに春の精気のようなものがふわっと香ってくるような気がいたします。