楽記

笙 うた 奏者 大塚惇平のブログです。

「ディザインズ 2」感想。。

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漫画二点。五十嵐大介の「ディザインズ 2」と市川春子の「宝石の国 7」を。

五十嵐大介は「海獣の子供たち」が、えあ〜、という感じだったので期待はなかったのですが知人に勧められ。が、割と好きでした。人間と動物の遺伝子を掛け合わせた「ヒューマナイズドアニマル」なる子供たちが人間たちの戦争に駆り出され大活躍、そこに人間たちの策略や陰謀が渦巻く感じのお話(雑)なんですが、

そこに出てくる「環世界」という概念が印象的でした。ドイツの生物学者のヤーコブ・フォン・ユクスキュルは、それぞれの動物がそれぞれの条件で捉える世界を、「環世界」と呼んだらしいのですが、つまり、劇中のヒューマナイズドアニマルたちは、それぞれカエルやイルカや豹などの「環世界」を保ちつつ人間の自意識を獲得しているという設定になっています。例えば主人公のカエルのヒューマナイズドアニマルのクーベルチュールは、主に皮膚感覚を通して世界を認識しており、特に水に触れることを通して世界と「共振」することで、遠く離れた場所や、「目に見える」世界を超えたものに触れる超感覚を獲得しています。

まあ、SFちゃっSFなんですが、個人的には割とリアリティーがあり、「動物」と人間の「自意識」の狭間を垣間見れるような気がして、結構好きです。特に二巻の最後でクーベルチュールがプールで泳ぐシーンと星々の世界が重なり合うところとか「わかる〜!」ってなっちゃいます。でまあこういうことを扱うと割とスピリチュアルだったりファンタジーっぽくなるんですが、そのタイトルの通り「ディザインズ」−人間の策略や陰謀を物語のダイナミズムとして採用している故に、うまくバランスが取れているような気がします。

個人的にこういう感覚と笙の音はどうしても「通じている」と感じてしまって仕方がないんですが、なんか、こういうふうに笙の音の価値というか見え方、聴こえ方を捉え直していくことが現代において必要なこと、価値あることじゃないかと思っています。漫画とか現代の文化を通しても。音や響きについて考えることは、世界との触れ合い方を感じ直していくことだったりすると思います。笙の響きの「環世界」を知ることは今の世の中においても意味あることだなと。

・・・長くて宝石の国まで行かなくなっちゃったけど、祝アニメ化!ですね。こちらも笙の環世界と通じるものが、と思います。こういうことをしたいよねやっぱり。